春の雲(はるのくも)| 春の季語

落葉樹と春の雲

散歩の途中で写した一枚です。

落葉樹の花水木にはまだ葉が出ていませんが、晴れた空に筆ではらったような薄い雲が広がっていました。

おだやかな淡い青空に、白い雲が軽やかに流れている様子がとても春らしいと思いました。

そこで今回は春の雲の季語を取り上げます。

春の雲の名前は少ないですが、空を見上げて雲に春らしさを感じたら、ぜひ一句詠んでみてくださいね。

春の雲(はるのくも)

三春青空に薄い雲

春の雲は淡く、薄く刷いたように現れることが多い。

春雲(はるぐも、しゅんうん)

渦潮に日影つくりぬ春の雲 高浜虚子
夕されば春の雲みつ母の里 飯田龍太
行きかよふ春雲堰きてわが居とす 野澤節子
なが旅の水の上ゆく春の雲 原裕
田に人のゐるやすらぎに春の雲 宇佐美魚目
忘れ潮いくたび春の雲通る 大獄青児

鳥雲(とりくも)

仲春鳥曇(とりぐもり)

の傍題。
鳥曇をつくっている雲のこと。

「花の雲(はなのくも…の傍題)」は、咲き連なる桜の花を雲にたとえたもので、雲や曇り空のことではありません。
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