今日の季語「佐保姫」 | 季語とこよみ

今日の季語「佐保姫」

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今日の季語 2月23日

佐保姫(さほひめ、さおひめ)

三春
桜と春霞
春をつかさどる佐保山の女神。

奈良の都、平城京の東にあたる地をこの名にちなんで、佐保山、佐保川があり、歌枕とされ和歌に多く詠まれてきた。
古く中国の陰陽五行説では、東は春にあたる。

白馬村の春
文化五年の「改正月令博物筌」に「春の造化の神なり。かたちあるにあらず、天地の色をおりなすをかりに名づけたるなり」とある。

樹木の芽吹き
佐保姫は織物や染色で春を彩るという。
白く薄くたなびく春霞を織り、山を新芽の薄緑色に染め、梅や桜を咲かせてゆく。

佐保姫に対し、秋の造化をつかさどる女神が竜田姫(たつたひめ)。
竜田山は奈良の都、平城京の西に位置する。西は古く中国の陰陽五行説では、秋になる。
竜田姫は、野山を紅葉の赤や黄色に彩るといわれる。
佐保川の桜

佐保川

佐保姫は白き障子を隔かな 成美
佐保姫のたぶさの風か少しづゝ 乙二
佐保姫の先触れや雨こまやかに 小澤満佐子
佐保姫の砧(きぬた)をかくす舟の小屋 星野紗一
佐保姫や青柳の眉桃の頬 伊藤松宇
佐保姫も襷(たすき)かけけん草の餅 尾崎紅葉
佐保姫の胸乳の形に春の山 松瀬青々
佐保姫の梢を渉る落花かな 日野草城
佐保姫の裳裾の沖を遠眺め 佐藤鬼房
佐保姫を迎へに出づる帆船か 大島民郎

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こよみ

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