今日の季語「春めく」 | 季語とこよみ

今日の季語「春めく」

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今日の季語 2月27日

春めく(はるめく)

初春
枝にとまる鶯
春らしい兆しが現れてくること。
二月、三月のまだ寒い中、人々は春の訪れを待ち望み、春の気配を感じ取った。

二月の梅林

昨日の梅林公園の様子です。

「めく」とは、その兆しが見えてくるという意味。
長い冬の後で、万象に春めいてくる気配を期待を込めて感じるのである。

野辺見れば若菜摘みけりむべしこそ垣根の草も春めきにけれ

紀貫之 拾遺集 春

「春めく」の傍題: 春動く(はるうごく)、春兆す・春きざす(はるきざす)

春めく人さまざまの伊勢まいり 荷兮
鶯の来ぬ日春めく木の間かな 鳳朗
春めくや藪ありて雪ありて雪 一茶
春めきし野山消え去る夕かげり 高浜虚子
春めきし水を渡りて向島 高浜虚子
春めきてものの果てなる空の色 飯田蛇笏
春めくや真夜ふりいでし雨ながら 軽部烏頭子
春めきて小夜の客ある茶の間かな 松尾静子

ふきのとう

空も星もさみどり月夜春めきぬ 渡辺水巴
春めく灯あすの人参けふ洗はれ 中村草田男
美しき奈良の菓子より春兆す 殿村菟絲子
春めくと雲に舞ふ陽に旅つげり 飯田龍太
草よりも影に春めく色を見し 高木晴子
春めくと話して改札員同士 岡本眸
帰り来て春めく月を妻の言ふ 江口喜一
舞ひつれて春めく雪と思ひけり 加藤蛙水子
朝戸くる音も春めく音と聞く 筒井梨花

この記事を書いた人
こよみ

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