今日の季語「春燈」 | 季語とこよみ

今日の季語「春燈」

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今日の季語 2月25日

春燈(しゅんとう)

三春
和室の行灯
春の夜のともし火。

春の暖かさと華やぎの中に、朧にぼんやりと滲んでいるような灯には、どこか艶やかな情緒がある。

(「春灯」と「燈」のかわりに「灯」を用いられることも多い。)

寒燈(かんとう)は冬の季語となります。(冬の灯(ふゆのひ)、冬灯(ふゆともし))

行灯に照らされる和室

「春燈」の傍題: 春の燈・春の灯(はるのひ)、春燈・春灯(はるともし)、春の燭(はるのしょく)、春灯(しゅんとう)

春の燈油盛りたる宵の儘 召波
春燈やはなのごとくに嬰(こ)のなみだ 飯田蛇笏
春燈や衣桁に明日の晴の帯 富安風生
舞ふとして袖ひつかけぬ春の燭 高田蝶衣
春の燈のむしろくらきをよろこべる 久保田万太郎
若き尼御厨子に春の灯をささぐ 水原秋櫻子
春の燈に笑みこぼれたる皓歯かな 西島麦南
春燈下花影壺をおほひたる 五十嵐播水

和室の行灯
本売りて一盞さむし春燈下 加藤楸邨
春灯のもと愕然と孤独なる 桂信子
春の燈や女は持たぬのどぼとけ 日野草城
人ひとりひとりびとりの春灯 五所平之助
春燈や云ひてしまへば心晴れ 星野立子
春燈の見上ぐるたびに光り増す 大野林火
やりすごす夜汽車の春の灯をつらね 木下夕爾
春灯の更けてはさらに明るしや 岸田稚候

行灯
春燈にひとりの奈落ありて坐す 野澤節子
春燈として仏燈の暈(かさ)のゆれ 鈴木六林男
春灯消せばおん母灯る胸の中 楠本憲吉
春燈の衣桁に何もなかりけり 清崎敏郎
客のありいま家ぢゆうの春灯 森田峠
春灯の因幡の宿の茶粥かな 三谷いちろ
春燈や茶をこぼし居る塗机 藤田美智子

この記事を書いた人
こよみ

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